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研修講師でなければいけなかった理由

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昨日から、いわき市に仕事に来ています。研修・面談・自分自身の勉強・休養と、ぜいたくな1週間です。
仕事をぎっしり詰め込まず、出張先で休息を取りながらすごす1週間が毎月の楽しみとなりました。
ワーケーションの類になるのでしょうか?ワーケーションが注目をされる以前から、このような過ごし方を大切にしています。

おかげで、長距離移動ですが出張が終わって翌日の朝から広島で仕事をすることになっても、「疲れた」という感覚がありません。
お客様との関わりも15年以上となりますので、仕事が終わってからも、おいしいお酒をいただきながら、楽しい時間を過ごさせていただいています。

お仕事の話は研修や面談が終わって一段落、その後はプライベートの楽しみ方や自分らしい年の重ね方など、ワクワクするような話題が盛りだくさんで、ついついお酒がすすみます(笑)
長距離移動をしているときも、お客様と対話を重ねているときも、自分自身のこと振り返ることができる至福の時間です。

1990年8月に、8年間勤務した物流会社を退職しました。
退職と出産の時期は重なりましたが、退職理由は次の仕事である、企業研修講師になる準備のためでした。
物流会社で8年間、窓口業務、クレーム対応、業務改善の傍ら、後半4年間は社内講師として集合研修や営業所での後輩のOJT指導に携わっていました。

メインの仕事は、あくまでも窓口業務やクレーム対応で、その業務の傍らで社内講師の仕事を自分で創り出して行っていました。社内講師の仕事を通じて、私たち担当者の仕事が少しでもスムーズに進むようにしたい!と思っていました。
しかし、どんなに上に提案したりは働きかけても、できることには限界がありました。
男女雇用機会均等法や総合職など影も形も存在しなかった時代です。男性と女性の間に対等な関係はありませんでしたし、改善を進めても、一定のところまで来たら頭打ちでした。

そして、一般職でありながら、これまで行ってきたことを認めていただいて、初級管理職の候補に推薦していただいたときも、「あなたには、社内講師ではなく業務の責任者、管理職として活躍してもらいたい」と告げられました。

私が目指していることは、この会社にいても叶えてもらえない!
企業研修講師になり、「現場の仕事に従事している人たちが、安心して仕事に取組み、成長・発展されるのお手伝いをしたい!」ということを実現したいと思ったからこの会社を飛び出すことに決めました。
その当時から、研修だけでは現場の改善も人の成長にも限界があることを認識していましたので、研修だけでなく継続的に現場に関わって企業や働く方たちの課題や問題を解決していきたい!と思っていました。

自分が願っていることが、すぐに実現できるとはこれっぽっちも思っていませんでした。
社内講師を経験していたといっても、お金をいただいて行うレベルではないということも知っていました。
ですから、研修講師として一歩踏み出すときに、少なくとも10年は講師としての土台を築こう!と考えていました。
研修がうまくいかなくても、この経験がこの先に必ず活かせる!と思って、次にどうすればよいかを考え、できることを少しずつ増やしていきました。
次の10年で、自分らしい仕事のしかたを確立し、スポット的な研修やお仕事は少しずつお断りし、研修会社さんを通さずお客様との直節のお取引で、継続的な研修、現場改善指導を増やしていきました。

そして今、この仕事を始めて34年目です。
ベテランの講師と比較して、自分の力のなさや、至らなさを思い知ったり、「こんな研修をお願いしたわけではない」とクレームを受けたこともあります。それでも、この仕事を続けたかったのは、この仕事でなければいけなかったからです。
その思いや実現したかったことは、34年間、全く変わっていません。

今は、この仕事をどのように閉じていこうかをそろそろ考える時期にきています。
独自の考えでここまで突き進んできたので、この仕事の閉じ方も、私らしく納得のいく形にしたいと考えています。

時間のゆとりをもって、自分にしっかり向き合って考える時間が持てていることをありがたく幸せに思っています。

by danbell1960 | 2025-10-17 15:08 | 「わたし」について | Comments(0)

仕事や日々の生活の中で体験した出来事や思いを綴ります


by 大西 恵子
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